恋愛最前線
智身は、

「もっと頑張るって、勉強?」

「うん、まぁ、全体的に。俺の100%をだすね」

惣市は、笑ってるが、彼の評価表やテストを見る限り、勉強をしているところをほとんど見無い割には、悪くない。

きっと、ちゃんとやれば、もっといい成績・・・。

宏次郎よりも、いい成績を残せるのではないかと、思っていた。

「惣市君て、ホントは、頭、いいよね。なんで、ふざけてるの?」

まじまじと、智身は、身を乗り出して惣市に聞く。

「なんだよ・・・?」

「ちゃんと、勉強して、目標持てばいいのにって・・・思うんだけどな・・」

「・・・あるよ」

惣市は、少し照れながら。

「バスケ。ずっとやってるし・・・」

「今、部活いってないじゃんか?」

「うん。なんか、監督とか、あわねーから。ははは」

「ははは、じゃないよ。ちゃんとやりなさいよー」

「高等部行ったら、またやるよ」

彼の通う聖華学院は特定のスポーツの分野でも、ずば抜けて好成績を収めている。

男子バスケット部もそうだった。

毎年、ここ10年、全国大会出場を決めているし、全国大会優勝も2桁台。

もちろん、スパルタな練習。

智身は、彼に、そんな部活。

体力的にではなく。

性格的に、・・・耐えられるのか・・・心配だった・・・。

「そっか、じゃ、したいことあるなら、よかった!!」

「いちいち、心配しすぎ・・・。親か?」

「まぁね。多少は・・・」

惣市は、違うでしょといって、彼女に抱きついた。


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