恋愛最前線
春休みも終わり、惣市たちは、高等部の入学式のため、体育館に居た。

「あちーよなー。クーラーケチるなぼけが」

「お前の、親父寄付金足らんじゃないの?」

明良が笑う。

聖華は、ブレザーの高校ではなくて、紺色の学ラン。

惣市は、学ランのボタンをはずす。

「しかも、あと何時間かったるいこときいてるしかねーの?」

惣市たち3人は、クラス分けの掲示板を見に行く。

1年3組。

全員が、同じクラスだった。

「担任、誰だべなー。まじ、かったりーやつだとなえるわ・・・」

「新入生は、クラスごとに関についてください」

館内放送が入る。


少しして、

教頭の、入学式の開始の挨拶が始まり、続いて、校長の挨拶や、偉い招待客の挨拶・・・


「あーづかれた。・・・腹減るし」

「昼には、終るよ。後は、担任の紹介で終わりだもん」


聖華は、マンモス校だから、ある、一定のラインで分けられている。

入学式典も架橋に入ってきた。

担任の紹介と、新任の教員紹介が始まる。

「そろそろおわりだなー」

明良が、あくびをする。


1学年、20クラスもある学校だから、コース別に、紹介も簡易化されていた。

1年3組。

担任 福田一先生、副担任 岩倉智身先生。

・・・・・・・

「今、何つった?」

惣市は明良とサチコに確認する。

「智身の名前、きこえなかった?」

「聞こえた・・・」

残念ながら、現時点で、人物の確認は出来ないでいた。

教員数も多い為、とりあえず、今は、名前のみの発表で、この後に、クラスへ戻り

その時初めて、担任や副担任と顔を合わせるのだ。

3人とも妙に、そわそわしていた。

さっさと、終れよ。

心の中で、惣市はおもっていた。




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