国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「そもそもなぜ私を探しているのでしょう」
「そりゃー今の聖女が使えないからでしょ。ちっとも浄化してくれない、治癒してくれない。そんな聖女、いらないでしょ?」
(それって、私を聖女に戻したいってこと? 冗談じゃない……)
「それで、僕達をパーティーに引っ張り出して、どうするおつもりですか」
フェルディナンドは冷酷な瞳で自らの父を見た。
回答次第ではテーブルを叩き割りそうな雰囲気をまとっている。
「安心しろ。奴らに見せつけるだけだ。こちらは大賢者が瘴気の浄化方法を見つけたとな」
皇帝の言葉にフェルディナンドは目を細めた。
「安心? 危険の間違いでしょう。僕もニーナも皇族ではありません。そのような場に出て交渉する義務はありませんよね?」
「もちろんそうだ。だからこれは命令ではない。さて、ニーナ・バイエルンの意見はどうだ?」
皇帝とフェルディナンドに見つめられて、ニーナは軽く目を閉じた。
(私は……直接彼らから情報を引き出したい。帝国に瘴気を撒いたという確たる証拠が欲しい。だけど……フェルディナンドは烈火のごとく怒りそうね)
先ほど見たフェルディナンドは、どう見ても参加反対だろう。
「大賢者様と相談してもよろしいですか? 二人きりで」
そう言って、とりあえずフェルディナンドを散歩に連れ出した。
「そりゃー今の聖女が使えないからでしょ。ちっとも浄化してくれない、治癒してくれない。そんな聖女、いらないでしょ?」
(それって、私を聖女に戻したいってこと? 冗談じゃない……)
「それで、僕達をパーティーに引っ張り出して、どうするおつもりですか」
フェルディナンドは冷酷な瞳で自らの父を見た。
回答次第ではテーブルを叩き割りそうな雰囲気をまとっている。
「安心しろ。奴らに見せつけるだけだ。こちらは大賢者が瘴気の浄化方法を見つけたとな」
皇帝の言葉にフェルディナンドは目を細めた。
「安心? 危険の間違いでしょう。僕もニーナも皇族ではありません。そのような場に出て交渉する義務はありませんよね?」
「もちろんそうだ。だからこれは命令ではない。さて、ニーナ・バイエルンの意見はどうだ?」
皇帝とフェルディナンドに見つめられて、ニーナは軽く目を閉じた。
(私は……直接彼らから情報を引き出したい。帝国に瘴気を撒いたという確たる証拠が欲しい。だけど……フェルディナンドは烈火のごとく怒りそうね)
先ほど見たフェルディナンドは、どう見ても参加反対だろう。
「大賢者様と相談してもよろしいですか? 二人きりで」
そう言って、とりあえずフェルディナンドを散歩に連れ出した。