国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
フェルディナンドに案内された部屋は、小さいながらも綺麗に整えられた部屋だった。
最低限の家具が揃っており、暮らしやすそうだ。

「今日はゆっくり休んで。長旅で疲れたでしょう? この部屋は好きに使って良いからね」

そう言い残してフェルディナンドは去っていった。


ニーナはベッドに腰かけると、ゆっくりと目を閉じる。
緊張と疲労がじわじわと緩んでいくのを感じた。

(なんだろう、すごくふわふわした気分ね)

ニーナは「ああぁ……」と小さく声を出しながらそのまま後ろに倒れ込む。

「ふかふか……暖かい」

柔らかなベッドに沈みながら、ニーナの意識は落ちていった。
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