国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
王子はニーナが何も言わないことに煮えを切らしたのか、周囲の人々に語り掛け始めた。
「だが奇跡が起きた。マリアが満身創痍の中、礼拝堂で祈りを捧げると神が現れたのだ。そしてニーナ・バイエルンから聖女の力を剥奪し、マリアに与えてくださった!」
「そうなのです。神は私の怪我を治癒し、力を与えてくださいました。皆さま、私の瞳を見てください! この赤い瞳がその証拠です!」
王子に続いて高らかに声を上げたマリアの瞳は、燃える炎のように赤い。その上キラキラと光を放っていた。
それは確かに聖女の証。
昨日までニーナがその瞳を持っていたのだから。
ニーナは自らの銀の腕輪を覗き込む。そこには栗色の瞳がこちらを見ていた。
(嵌められた、ということね)
ニーナは昨日のことを思い返した。
「だが奇跡が起きた。マリアが満身創痍の中、礼拝堂で祈りを捧げると神が現れたのだ。そしてニーナ・バイエルンから聖女の力を剥奪し、マリアに与えてくださった!」
「そうなのです。神は私の怪我を治癒し、力を与えてくださいました。皆さま、私の瞳を見てください! この赤い瞳がその証拠です!」
王子に続いて高らかに声を上げたマリアの瞳は、燃える炎のように赤い。その上キラキラと光を放っていた。
それは確かに聖女の証。
昨日までニーナがその瞳を持っていたのだから。
ニーナは自らの銀の腕輪を覗き込む。そこには栗色の瞳がこちらを見ていた。
(嵌められた、ということね)
ニーナは昨日のことを思い返した。