国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「さて、可愛い弟の顔も見られたし、そろそろ帰るよ」
「来週は僕が城に伺いますから、来なくて大丈夫ですよ」
「本当つれないなー。じゃあね、ニーナちゃん」
山ほどの資料とともにマーティスが去っていくと、フェルディナンドは少し残念そうに見えた。
「来週、お城に行くの?」
「そうなんだよ。また父から呼び出されてね。気象の専門家がここ数ヶ月の天気の不安定さを指摘したようなんだ。水不足に備えるべき地域、洪水に備える地域、どちらもあるようだから対策を考えないと」
「だからマーティス様も、ダムの資料を確認なさっていたのね」
合点がいったとニーナが納得していると、フェルディナンドは苦笑した。
「あれは遊びに来る口実でしょ。まったく……」
「ふふっ、いいじゃないの。私も勉強になったわ。セレンテーゼの地理にはまだ疎いけれど、少しは頭に入ってきたわ」
ニーナがクスクスと笑うと、フェルディナンドもつられるように微笑んだ。
「熱心なのは良いけど、ニーナは休まなさすぎだよ。明日はちゃんと休もう」
「色々調べるのが楽しくて……じっとしていられないの」
「じゃあ明日は出かけよう。塔にいるとニーナが本の虫になってしまうから」
「来週は僕が城に伺いますから、来なくて大丈夫ですよ」
「本当つれないなー。じゃあね、ニーナちゃん」
山ほどの資料とともにマーティスが去っていくと、フェルディナンドは少し残念そうに見えた。
「来週、お城に行くの?」
「そうなんだよ。また父から呼び出されてね。気象の専門家がここ数ヶ月の天気の不安定さを指摘したようなんだ。水不足に備えるべき地域、洪水に備える地域、どちらもあるようだから対策を考えないと」
「だからマーティス様も、ダムの資料を確認なさっていたのね」
合点がいったとニーナが納得していると、フェルディナンドは苦笑した。
「あれは遊びに来る口実でしょ。まったく……」
「ふふっ、いいじゃないの。私も勉強になったわ。セレンテーゼの地理にはまだ疎いけれど、少しは頭に入ってきたわ」
ニーナがクスクスと笑うと、フェルディナンドもつられるように微笑んだ。
「熱心なのは良いけど、ニーナは休まなさすぎだよ。明日はちゃんと休もう」
「色々調べるのが楽しくて……じっとしていられないの」
「じゃあ明日は出かけよう。塔にいるとニーナが本の虫になってしまうから」