国に尽くして200年、追放されたので隣国の大賢者様に弟子入りしました
「え? マリア……新聖女が? 力が使えない? それは本当ですか?」
「そうそう。一応ルティシア側は隠してるみたいだけど、もはや公然の秘密だね」
「なぜ……聖女の力が使えなくなったのでしょうか?」
ニーナの疑問にマーティスはニヤリと口角を上げて、ちょいちょいとニーナとフェルディナンドを手招きした。
「これは独自に手に入れた情報なんだけど……新聖女は、力を使うのに激しい痛みを伴うらしいんだ。それが嫌で力の使用を拒絶しているんだって。教会関係者が言ってたから間違いないよ」
声を潜めたマーティスの言葉に、ニーナは「あぁ……」と納得の声を漏らした。
「ニーナは心当たりがあるの?」
フェルディナンドが不思議そうに尋ねた。
ニーナは誤魔化すように笑って首を振る。
「い、いいえ。心当たりというか……ただ、新聖女への引き継ぎが出来ていなかったなあ、と」
「引き継ぎがあるの? 力を使うのにも技術が必要なのか。奥が深いな」
「初耳だね。どんなことをするの?」
フェルディナンドとマーティスは興味津々に尋ねた。知らない事を知るのが好きなのは、兄弟共通のようだ。
「大したことは特にありませんが……力の楽な使い方とか、ですかね。例えば怪我の治癒をする時、傷口の浅い方から力を込めた方が良いとか……」
ニーナ当たり障りのない答えを返した。
「そうそう。一応ルティシア側は隠してるみたいだけど、もはや公然の秘密だね」
「なぜ……聖女の力が使えなくなったのでしょうか?」
ニーナの疑問にマーティスはニヤリと口角を上げて、ちょいちょいとニーナとフェルディナンドを手招きした。
「これは独自に手に入れた情報なんだけど……新聖女は、力を使うのに激しい痛みを伴うらしいんだ。それが嫌で力の使用を拒絶しているんだって。教会関係者が言ってたから間違いないよ」
声を潜めたマーティスの言葉に、ニーナは「あぁ……」と納得の声を漏らした。
「ニーナは心当たりがあるの?」
フェルディナンドが不思議そうに尋ねた。
ニーナは誤魔化すように笑って首を振る。
「い、いいえ。心当たりというか……ただ、新聖女への引き継ぎが出来ていなかったなあ、と」
「引き継ぎがあるの? 力を使うのにも技術が必要なのか。奥が深いな」
「初耳だね。どんなことをするの?」
フェルディナンドとマーティスは興味津々に尋ねた。知らない事を知るのが好きなのは、兄弟共通のようだ。
「大したことは特にありませんが……力の楽な使い方とか、ですかね。例えば怪我の治癒をする時、傷口の浅い方から力を込めた方が良いとか……」
ニーナ当たり障りのない答えを返した。