もう一度あなたと
それからの私たち
 

 あの気持ちを話してから三カ月後の晴れた日。私たちはホテルの一室にいた。
「瑠香、おじいちゃんのところにおいで」
 目じりを下げた日向のお義父様に、日向が冷たい視線を向けている。そんなふたりを私は見ていた。
「親父、自分が瑠香を見てるって言ったんだから、頼むよ」
「あたりまえだ」
 コホンと咳払いをして瑠香を抱き上げて部屋を出て行くお義父様を、私は笑って見送る。
「まったく、あんな孫バカになるとは思わなかったな」
 小さくため息を吐いて、日向は私に視線を向けた。そして目を細める。
「やばい、本当に綺麗だよ」
 あの後、日向は三人で初めて行ったテーマパークでプロポーズをしてくれた。その時の大きなダイアモンドの指輪は今私の薬指にある。
 そして、今日、もうひとつの指輪を交換するために、都内の高級ホテルに私たちはいた。
 本宮の跡取りということで、たくさんの人を呼んで結婚式をしなければいけないと思っていたが、日向はそんな必要はないと親しい人たちだけを呼んでの結婚式。
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