もう一度あなたと
「そんなわけないだろ。命をかけて瑠香を生んでくれた証だ。本当にごめん」 涙声にも聞ける日向に、本当に彼も後悔や辛い思いをしてきたことを感じる。
「ねえ、日向」
「ん?」
日向に、もう気にして欲しくない。これからは明るい未来だけを信じたい。そんな思いを込めて私は笑顔で彼を見つめた。
「今日でもう謝るのは終わりにして。これからは幸せになるためにずっと一緒なんだよ」
今日の誓いの言葉を思い出しながら、私の精一杯の思いを伝える。そうすれば日向は目を見開いた後、何度か頷いた。
「彩華、ありがとう。愛してるよ」
「私も愛してる」
伝えあって、私たちはどちらともなくキスをした。
一緒にいなかった時間はすぐに埋まると思う。これからはずっと一緒にいるのだから。
END