俺の妻に手を出すな~離婚前提なのに、御曹司の独占愛が爆発して~
「あのね、おじいちゃんが白いピアノを買ってくれた」
「白いピアノ? 素敵だね」
里穂はしゃがみ込み花音と目線を合わせた。
「もっと上手に弾けるようになったら、里穂ちゃんとお揃いのピアノを買ってくれるんだって」
「お揃い?」
花音のくりくりとした目が向いた先を確認すると。
「グランドピアノね」
里穂は苦笑する。
花音の祖父は花音にメロメロで彼女が欲しいといえばなんでも買ってくれるらしい。
グランドピアノも花音が望めばすぐにでも手配しそうだ。
「じゃあ、ピアノのおけいこ頑張らなきゃね」
「うんっ」
ただでさえ大きな目をいっそう大きく開いて、花音は答えた。
前回初めて会った時よりも断然明るく元気になっている。
杏や他の参加者たちと言葉を交わしている母親の表情もガラリと変わっていて、メイクがうまくなっているのもあるかもしれないが、固さが取れて柔らかい。そして穏やかな空気に包まれている。
その変化は何年か前の佳也子と同じ。
メイクの力を知ったことがきっかけで気落ちが前向きになり、人とのかかわり方も変わっていったのだ。
今の彼女は目の下にクマも見えず、メイクだけでなく彼女自身の美しさが表情や仕草に現れている。
メディカルメイクの力を改めて実感する。
そして、メディカルメイクの未来を守るために蒼真と結婚してよかったと思う。
「里穂ちゃん、ピアノ弾いて?」
「白いピアノ? 素敵だね」
里穂はしゃがみ込み花音と目線を合わせた。
「もっと上手に弾けるようになったら、里穂ちゃんとお揃いのピアノを買ってくれるんだって」
「お揃い?」
花音のくりくりとした目が向いた先を確認すると。
「グランドピアノね」
里穂は苦笑する。
花音の祖父は花音にメロメロで彼女が欲しいといえばなんでも買ってくれるらしい。
グランドピアノも花音が望めばすぐにでも手配しそうだ。
「じゃあ、ピアノのおけいこ頑張らなきゃね」
「うんっ」
ただでさえ大きな目をいっそう大きく開いて、花音は答えた。
前回初めて会った時よりも断然明るく元気になっている。
杏や他の参加者たちと言葉を交わしている母親の表情もガラリと変わっていて、メイクがうまくなっているのもあるかもしれないが、固さが取れて柔らかい。そして穏やかな空気に包まれている。
その変化は何年か前の佳也子と同じ。
メイクの力を知ったことがきっかけで気落ちが前向きになり、人とのかかわり方も変わっていったのだ。
今の彼女は目の下にクマも見えず、メイクだけでなく彼女自身の美しさが表情や仕草に現れている。
メディカルメイクの力を改めて実感する。
そして、メディカルメイクの未来を守るために蒼真と結婚してよかったと思う。
「里穂ちゃん、ピアノ弾いて?」