俺の妻に手を出すな~離婚前提なのに、御曹司の独占愛が爆発して~
高ぶる身体をどうにか抑えながら、里穂の耳にささやいた。
 
これ以上の我慢が続くと、それこそ里穂を泣かせ、抱き潰してしまいそうで怖い。

「はい」
 
蒼真のささやきに、里穂は蕩ける瞳を蒼真に向けてコクリとうなずいた。
 
躊躇のない仕草の向こう側に里穂の覚悟が見えた気がして、蒼真は言葉を詰まらせる。
 
結婚すると決めた時の彼女も凜としていて美しかったが、今の彼女はそこに艶やかな色香が加わって、さらに美しい。

「里穂」
 
蒼真は里穂の覚悟に答えるように優しく微笑むと、蒼真に触れられるのを待ち焦がれているかのように突き出している胸の先端を舌で刺激し、途端に跳ね上がった里穂の身体を抱きしめた。
 
縋り付くように身体を寄せてくる里穂が、たまらなくかわいくて愛おしい。
 
キスひとつに全身を震わせ、胸を甘噛みするだけで甘美な声をあげて蒼真の欲を膨らませる。
 
その仕草のすべては蒼真によって引き出されたもの。

そんな里穂を知っているのは自分ひとりだと思うと、心が満たされていくのがわかる。

それは今まで感じたことのない感情、いわゆる独占欲だ。
 
そんな感情も悪くない。
 
蒼真は腕の中に閉じ込めた里穂の耳に唇を寄せ、ささやいた。 

「俺のことだけを考えろ、俺に夢中になれ」

里穂の身体がぶるりと震えた。
 
それを合図にして、蒼真はそれからの長い時間、里穂の口から何度も嬌声をあげさせた。




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