離婚前提の妻でも溺愛されています
里穂は再び両手で顔を覆った。掠れた声を耳にした途端淫らだった自分を思い出して、蒼真にがっかりされていないかと不安になる。
「悪い。俺がもっと気を使うべきだったよな。里穂がかわいすぎて我慢できなかった」
「え、かわいい?」
強く抱きしめられた腕の中、意外な言葉に里穂はおずおずと顔を上げた。
蒼真は力なく笑い、里穂の唇に触れるだけのキスを落とした。
「かわいいだけじゃない、綺麗で艶やかで……一度触れたらもう、放せなかった」
蒼真は里穂の首筋に顔を埋め、たまらないとばかりに息を吐き出した。
「蒼真さん……」
肌に直接触れる蒼真の吐息も背中に感じる手もひどく熱い。
「初めてだとわかっていて、悪い。どこも傷つけてないか?」
「本当に大丈夫です」
もちろん全身に違和感は残っていて、とくに下腹部の深い場所には今もなにかが居座っているような感覚がある。
意外な場所に鈍い痛みを感じるが、普段使わない筋肉を使ったせい。
それはすべて蒼真に抱かれた名残。
わざわざ伝えて心配をかけることもない。
「なにかあれば言ってくれ」
どこまでも優しい蒼真に、里穂はどうにか笑顔をつくってみせる。
「謝らないで下さい。心配されるどころか私は蒼真さんに抱かれて……あ、あの」
「里穂?」
不意に口をつぐんだ里穂に、蒼真が訝かしげに声をかける。
「私は……」
「悪い。俺がもっと気を使うべきだったよな。里穂がかわいすぎて我慢できなかった」
「え、かわいい?」
強く抱きしめられた腕の中、意外な言葉に里穂はおずおずと顔を上げた。
蒼真は力なく笑い、里穂の唇に触れるだけのキスを落とした。
「かわいいだけじゃない、綺麗で艶やかで……一度触れたらもう、放せなかった」
蒼真は里穂の首筋に顔を埋め、たまらないとばかりに息を吐き出した。
「蒼真さん……」
肌に直接触れる蒼真の吐息も背中に感じる手もひどく熱い。
「初めてだとわかっていて、悪い。どこも傷つけてないか?」
「本当に大丈夫です」
もちろん全身に違和感は残っていて、とくに下腹部の深い場所には今もなにかが居座っているような感覚がある。
意外な場所に鈍い痛みを感じるが、普段使わない筋肉を使ったせい。
それはすべて蒼真に抱かれた名残。
わざわざ伝えて心配をかけることもない。
「なにかあれば言ってくれ」
どこまでも優しい蒼真に、里穂はどうにか笑顔をつくってみせる。
「謝らないで下さい。心配されるどころか私は蒼真さんに抱かれて……あ、あの」
「里穂?」
不意に口をつぐんだ里穂に、蒼真が訝かしげに声をかける。
「私は……」