離婚前提の妻でも溺愛されています
驚いたり動揺したりが続いていて、今は最適な判断を下す自信がない。
「すみません。しばらく考えさせてください。お願いします」
里穂は勢いよく頭を下げた。
「里穂も来たらよかったのに。すごくおいしかったのよ」
その日帰宅して二階に上がった早々、里穂は上機嫌の佳也子からスマホの画面を向けられた。
「中華?」
画面に表示されているのは丸テーブルにずらりと並んだ点心や中華そば。酢豚も見える。
「杏さんがお気に入りの町中華に案内してくれたの。どれもおいしくてお腹いっぱいになったのよ。今日初めて参加した人とも仲良くなれたし、本当に楽しかったわ」
佳也子は次々と写真を表示させながら、順に説明をしていく。
すでに入浴を済ませたのか、里穂と雫が母の日にプレゼントしたルームウェアに着替え、メイクもすっかり落としている。
「お姉ちゃん、お帰り」
顔を向けると、雫がリビングで恭太郞とタブレットを眺めていた。仲良くゲームでもしているようだ。
「講習会のあと、友達とご飯に行ってたんでしょう? お姉ちゃんが出かけるのって久しぶりだよね。楽しめた?」
「あ、うん。途中、桜も綺麗だったし、楽しかったよ」
里穂はぎこちない笑みを浮かべ、答えた。
佳也子に知り合いと食事に行くことになったとメッセージを送っておいたが、雫にも伝わっていたようだ。
「すみません。しばらく考えさせてください。お願いします」
里穂は勢いよく頭を下げた。
「里穂も来たらよかったのに。すごくおいしかったのよ」
その日帰宅して二階に上がった早々、里穂は上機嫌の佳也子からスマホの画面を向けられた。
「中華?」
画面に表示されているのは丸テーブルにずらりと並んだ点心や中華そば。酢豚も見える。
「杏さんがお気に入りの町中華に案内してくれたの。どれもおいしくてお腹いっぱいになったのよ。今日初めて参加した人とも仲良くなれたし、本当に楽しかったわ」
佳也子は次々と写真を表示させながら、順に説明をしていく。
すでに入浴を済ませたのか、里穂と雫が母の日にプレゼントしたルームウェアに着替え、メイクもすっかり落としている。
「お姉ちゃん、お帰り」
顔を向けると、雫がリビングで恭太郞とタブレットを眺めていた。仲良くゲームでもしているようだ。
「講習会のあと、友達とご飯に行ってたんでしょう? お姉ちゃんが出かけるのって久しぶりだよね。楽しめた?」
「あ、うん。途中、桜も綺麗だったし、楽しかったよ」
里穂はぎこちない笑みを浮かべ、答えた。
佳也子に知り合いと食事に行くことになったとメッセージを送っておいたが、雫にも伝わっていたようだ。