離婚前提の妻でも溺愛されています
佳也子はそこでいったん口を閉じると、それまでの舞い上がった表情をすっと引き締め蒼真を見つめた。
「店の改装の件ですが。安全の面でもなるべく早く改装するべきなのはわかっていますが、お恥ずかしい話、資金面ですぐには対処できません」
「その費用を私に用意させて下さい。里穂のためにというのが一番ですが、私もささはらが好きなので力になりたいんです」
「ありがとうございます。本当なら遠慮するべきだとわかってるんですが」
佳也子はチラリと里穂を見やったあと、一度うなずいた。
「お力をお借りしてもいいでしょうか」
「なに言ってるの……?」
雫が不安げに佳也子に声をかけた。
「もちろんです。すぐにでも伯父に連絡を入れて調査に――」
「ただ、費用はお借りするということでいいでしょうか。毎月少しずつですがお返しします」
佳也子は凜とした声でそう言って、ニッコリと笑った。
「本当にすこーしずつになると思うので申し訳ないんですけど」
「もちろんかまいません。というより、返済のことは気にしていただかなくても」
蒼真の言葉に、佳也子は肩を竦めた。
「ありがとうございます。ここで返済は任せて下さいと言いたいところなんですが、それはどう考えても無理なんです。だから、少しずつお返しさせていただくということで、蒼真さんに甘えさせていただいていいでしょうか」
「母さん」
「店の改装の件ですが。安全の面でもなるべく早く改装するべきなのはわかっていますが、お恥ずかしい話、資金面ですぐには対処できません」
「その費用を私に用意させて下さい。里穂のためにというのが一番ですが、私もささはらが好きなので力になりたいんです」
「ありがとうございます。本当なら遠慮するべきだとわかってるんですが」
佳也子はチラリと里穂を見やったあと、一度うなずいた。
「お力をお借りしてもいいでしょうか」
「なに言ってるの……?」
雫が不安げに佳也子に声をかけた。
「もちろんです。すぐにでも伯父に連絡を入れて調査に――」
「ただ、費用はお借りするということでいいでしょうか。毎月少しずつですがお返しします」
佳也子は凜とした声でそう言って、ニッコリと笑った。
「本当にすこーしずつになると思うので申し訳ないんですけど」
「もちろんかまいません。というより、返済のことは気にしていただかなくても」
蒼真の言葉に、佳也子は肩を竦めた。
「ありがとうございます。ここで返済は任せて下さいと言いたいところなんですが、それはどう考えても無理なんです。だから、少しずつお返しさせていただくということで、蒼真さんに甘えさせていただいていいでしょうか」
「母さん」