離婚前提の妻でも溺愛されています
蒼真はふと思い出したように立ち上がると、キッチンの冷蔵庫から取り出した白い箱を手に戻って来た。ケーキボックスだ。
「笹原に里穂の好みを聞いて用意しておいたんだ」
「雫に?」
里穂は首をかしげ蒼真がテーブルに置いたケーキボックスに視線を向けた。
「もしかして、シュークリームですか?」
箱の側面に描かれた見覚えのあるロゴが目に入り、思わず声をあげた。
「絶対にそうですよね。私ここのシュークリームが大好きなんです」
里穂は素早く膝立ちし身をのり出した。
「正解。引っ越しで疲れてるだろうと思って、用意しておいたんだ」
蒼真が開いた箱の中を覗いてみると、里穂の好物のシュークリームが並んでいた。
「ありがとうございます。これ、大好きなんです」
店と同じ並びにある洋菓子店で販売しているこのシュークリームは家族全員大好きで、誕生日はもちろんなにかお祝いごとがあれば必ずこれを食べている。
「わざわざ買いに行ってくれたんですか?」
ここから店まで車で三十分以上はかかるはずだ。
「笹原が昨日のうちに予約しておいてくれたんだ。それを今朝受け取ってきた」
「そうだったんですか。ありがとうございます」
引っ越しのトラックがここに到着したのが十時頃。
きっと、それに間に合うように受け取りに行ってくれたのだ。
「家族と別れて寂しいとは思うが、これで少しでも和んでくれ」
「笹原に里穂の好みを聞いて用意しておいたんだ」
「雫に?」
里穂は首をかしげ蒼真がテーブルに置いたケーキボックスに視線を向けた。
「もしかして、シュークリームですか?」
箱の側面に描かれた見覚えのあるロゴが目に入り、思わず声をあげた。
「絶対にそうですよね。私ここのシュークリームが大好きなんです」
里穂は素早く膝立ちし身をのり出した。
「正解。引っ越しで疲れてるだろうと思って、用意しておいたんだ」
蒼真が開いた箱の中を覗いてみると、里穂の好物のシュークリームが並んでいた。
「ありがとうございます。これ、大好きなんです」
店と同じ並びにある洋菓子店で販売しているこのシュークリームは家族全員大好きで、誕生日はもちろんなにかお祝いごとがあれば必ずこれを食べている。
「わざわざ買いに行ってくれたんですか?」
ここから店まで車で三十分以上はかかるはずだ。
「笹原が昨日のうちに予約しておいてくれたんだ。それを今朝受け取ってきた」
「そうだったんですか。ありがとうございます」
引っ越しのトラックがここに到着したのが十時頃。
きっと、それに間に合うように受け取りに行ってくれたのだ。
「家族と別れて寂しいとは思うが、これで少しでも和んでくれ」