離婚前提の妻でも溺愛されています
「今日くらい外に食べに行ってもよかったのに。疲れてるだろ?」
蒼真の言葉に、里穂は笑顔で首を横に振った。
引っ越し当日の夜くらいのんびり外食でもしようと、蒼真は気遣ってくれたが、結局キッチンに立ち夕食の用意をした。
「食材がたくさんあるのにもったいないです。いつもの店の料理みたいで申し訳ないんですけど」
「問題ない」
だし巻きを口に運びながら、蒼真は断固とした口調で答える。
「店の料理というより、家の料理を店で味わえるという方がしっくりくるな。少なくとも俺は星がついた店の料理よりも里穂の料理の方がうまいと思う」
「相変わらず大袈裟です。でも、ありがとうございます」
肩を竦め、里穂はクスクス笑う。
お世辞だとわかっていても、何度も言われるとその気になりそうで困る。
「カレイのフライも是非食べて下さい。大きくて身がふわふわで、とてもいいカレイだったんです。なかなかここまでのカレイは手に入らないので張り切りました」
恭太郞からの結婚祝いだというたくさんの食材が冷蔵庫の中に入っていて、見つけた時はかなり驚いた。
恭太郞は里穂が店に立つ時以外も気分転換を兼ねて料理をすると知っているので、全国各地からたくさんの食材を取り寄せてくれたそうだ。
蒼真の言葉に、里穂は笑顔で首を横に振った。
引っ越し当日の夜くらいのんびり外食でもしようと、蒼真は気遣ってくれたが、結局キッチンに立ち夕食の用意をした。
「食材がたくさんあるのにもったいないです。いつもの店の料理みたいで申し訳ないんですけど」
「問題ない」
だし巻きを口に運びながら、蒼真は断固とした口調で答える。
「店の料理というより、家の料理を店で味わえるという方がしっくりくるな。少なくとも俺は星がついた店の料理よりも里穂の料理の方がうまいと思う」
「相変わらず大袈裟です。でも、ありがとうございます」
肩を竦め、里穂はクスクス笑う。
お世辞だとわかっていても、何度も言われるとその気になりそうで困る。
「カレイのフライも是非食べて下さい。大きくて身がふわふわで、とてもいいカレイだったんです。なかなかここまでのカレイは手に入らないので張り切りました」
恭太郞からの結婚祝いだというたくさんの食材が冷蔵庫の中に入っていて、見つけた時はかなり驚いた。
恭太郞は里穂が店に立つ時以外も気分転換を兼ねて料理をすると知っているので、全国各地からたくさんの食材を取り寄せてくれたそうだ。