SECOND♢HERO
3ヤキモチHERO
ミーンミーン

もう夕方だというのに、西日が肌を照りつける。

暑い。

いつもならイライラしてしまうこの気温も、セミの鳴き声も、ワクワクに変わってしまうほど、俺は落ち着かなくて。

今日は待ちに待った花火大会の日。

初めて花恋先輩と二人で出かける最初のデートだ。

この日が来るのをどれだけ待ちわびたことか!

昨日の夜なんてワクワクしすぎて、なかなか寝付けなかった。

普段なら布団に入って三秒で爆睡の俺が。

機嫌が良すぎて葉が間違えて俺のアイスを食べてしまったことを笑って許せるくらいだったからな。

携帯の時計を確認。

待ち合わせは六時半。

あと二十分もある。

ちょっと早くつきすぎたか?

まあ、遅刻するよりはマシだろ!

目の前を通り過ぎるみんなは浴衣を着ていたり、うちわを持ってたり花火大会に行くんだろうなって感じ。

去年はリア充爆発しろ、なんて思ってたけど。
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