SECOND♢HERO
そして俺達は屋台の出ている会場へ。

「結構混んでるね。」

「そうですね。先輩、足、痛くないですか?」

柚が読んでた雑誌で勉強したこと。

女の子はお祭りデートで浴衣を着た時に下駄で靴ずれを起こしやすいらしい。

「まだ平気だよ!」

そっか、なら良かった。

ちなみに今日はかばんの中に絆創膏も常備。

「あっ、見て。かわいい。ヨーヨーだ。」

先輩が指さした先には青いたらいの中にたくさん浮かんだ色とりどりのヨーヨーすくい。

よっしゃ、ここは一つ、いいところ見せるチャンス!

「一回、おねがいします!」

店のおじさんにお金を渡して、釣り糸みたいなのをもらう。

「先輩は何色がいいですか?」

「えっと、じゃあ水色!」

もしかして、花恋先輩って水色が好き?

浴衣も水色だし…

俺は水色のヨーヨーに狙いを定めた。

まずはこの糸をゆっくり垂らして…

よし、かかった!

このまま引き上げれば…
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