SECOND♢HERO
そしてその後、二人は付き合うことになった。

二学期が始まり、文化祭が終わったなんとなく気の抜けた空気の中、大和と花恋先輩は付き合い始めた。

校内でも有名な美男美女カップル。

更にその二人を有名にさせたのが、花恋先輩のミスコン優勝。

友達の無理な勧めで勝手にエントリーされたらしいけど、花恋先輩は堂々の一位。

正直、大和と付き合うことになったことを嬉しそうに報告してくる花恋先輩を見るのはきつかった。

それに腑に落ちない部分もあった。

大和は本当に花恋先輩のことが好きなのか。

それから数ヶ月、季節は冬になっていた。

「なあ、大和。最近花恋先輩とはどうなの?」

おどけて聞いてみた質問。

大和はクールな顔つきのまま、言った。

「別れた。」

別れたって…

「なんで!?」

「…まあ、いろいろ。」

たしかに俺には関係のない話だ。

たけど…

保健室で一人泣く花恋先輩を見た。


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