カルテとコーヒー
何も注文をした覚えはなかった。
不思議に思いつつ鍵を開けると、
小さな保冷バッグに、メモ用紙がついていた。
「ぇ…」
それだけで、目が覚めた。
保冷バッグは、少し重い。
入っているのは食材だろうか。
だとしたらいつからあるのか…
一瞬にして多くの疑問が浮かぶほど、
秀頼の脳はまだ働いていた。
メモ用紙には、見覚えのある文字。
あの日のとは違う。
かわいらしい小鳥のイラストが描かれたメモ用紙だ。