カルテとコーヒー
慌ただしくスタッフが作業する中、
秀頼は優子の髪をそっと撫でた。
まさかこんなにもコードや管だらけの
優子を見ることになるなんて
想像もしていなかった。
よく頑張ったな…
心の中で、何度も何度も
罪の意識に苛まれた。
秀頼が忙しいと思って、
長いこと我慢したのだろう。
運ばれてきた優子の容態からするに
一日二日で起こる症状じゃない。
ここまで追い詰めたのは、
自分だったかもしれない。
「…すまない」
潤や看護師が横目で見ていく中、
優子の瞼がゆっくりと開いた。