カルテとコーヒー
「先生は浴衣持ってるんですか?」
「探せばどこかにあるんじゃないか?
大学時代に一度だけ着たやつだ…」
「着ましょ‼︎」
「ぇ…」
食い入るようにそう言う優子の目は
まるで大好物を目の前にした小動物だった。
「どこですか⁉︎浴衣!」
そう言って秀頼の寝室に駆け込んだ。
なんで寝室にクローゼットがあること
知ってるんだ…?
秀頼は「はぁ〜」とため息をついて
優子の後を追った。
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