ずっと君が好きだった~やっぱり好き!忘れなれない!諦められない!
事務所に入って8年目。
私の担当の顧問先も増えてきた。
そんな時、先生からとんでもないことを言われた。
「そろそろ引退の準備をしようと思ってね。
果那ちゃん、この事務所やってみない?
娘と娘婿、離婚しちゃったんだけどね、二人に手伝ってもらって。
あっ、娘は御用聞きやお茶くみくらいしかできないから、戦力外だったね。
鈴木先生、あっ娘婿ね、果那ちゃんは会ったことなかったかな。
以前、ここにいたんだけど独立して、香那ちゃんくらいの歳だったよ。
今度、助けてもらおうと思って」

いやいや、やっと資格取って、税理士登録したとこだよ。
無理に決まってるでしょ。
「大丈夫。向こうには話してあるから」
え~、そんなの私には無理なんですけど。

「香那ちゃんだったら大丈夫。
さあスタッフのみんなにも話してこよう」
何を根拠に言ってるのか判らない。
それにみんなも一番のペーペーに呆れられるし、怒られちゃうよ~。

「ちょっとみんな良いかなぁ」
えっ、もう話すの?
私の意見は無視ですか?

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