攻略困難恋愛。〜真面目女子の落とし方〜
そうやって、軽いノリで。

いつもヘラヘラして。

そういうとこが、すっごくいや。

「私、急ぐから。」

エレベーターに乗るのをやめて階段で行くことにする。

それなのに奴は追いかけてくる。

「環ちゃん!なんで急ぐのにエレベーター使わないの!?絶対こっちのが早いじゃん!」

そんなの、あんたと二人になりたくないからに決まってんでしょ。

私は無視してオフィスに入った。

「おはよう、久住さん。」

私の心とは裏腹に、朝から爽やかな川澄先輩。

「おはようございます。」

「そうだ、この前の企画会議、第二回目が明後日あるんだけど一緒に行く?」

この前の会議って新薬開発のやつだよね?

「行きます。」

研究室に行けば少しはイライラが紛れるかも。

この原因がわからないことが一番むかつくのよね。

「そっか、よかった。じゃあまた後でね。」

そういえば、私川澄先輩にまだ告白の返事してない。
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