致死量の愛は胃もたれの原因です。
第2章

_入学

────ピピピピピピ⋯⋯



「⋯⋯ふぁ⋯、いててっ」




目覚ましを1時間早くに設定した私えらすぎる⋯!



だって、



今日は待ちに待った入学式!



眠たい目をこすりながら、半分寝たままの体を無理やり起こす。




洗顔も支度も全部して⋯


スクールメイクと⋯髪型どうしよっかなぁ。





─────






「忘れ物大丈夫??」



「大丈夫!行ってきます〜!」



「行ってらっしゃい!」





外に出ると桜の花びらが踊るように舞っている。



私は朝から張り切って準備したハーフアップの髪の毛を揺らしながら歩き出す。




バス停は⋯ここ?

結構人待ってるなぁ。




⋯ん?待ってない⋯?




なんだかバス停の横の方で人が密集して集まってる?




何かあるのかな?と見に行ってみると、黄色い声をあげている女性が沢山いた。



芸能人でもいるのかな?見てみたいっ!




ん?輪の真ん中にいるのは⋯⋯⋯⋯





「⋯⋯邪魔なんだけど。」








えっ、あれって⋯⋯⋯⋯








「美琴くん⋯!?」







「ん⋯、って絃じゃん。おはよ。」







な、なんで美琴くんがこんなことになってるの?!



美琴くんはニコニコと笑いながら、たくさんの女性の間を抜けて私の元へと歩いてきた。








「絃、行こっか。」








「⋯⋯へっ?」








私は思わず目を疑った。




















─────美琴くんと私、同じ制服⋯?
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