エリートなあなた
それぞれの道
剛史とは同じ学部だったこともあって、時どき会うと話をする程度だった…。
理数系が好きで目指した私は必死の受験勉強の甲斐あって、どうにか入学出来たクチ。
いつも一緒だった瑞穂は、先見の目とそのセンスで天才肌と言われていて。
お洒落メガネに黒髪の彼は賢者と代名詞がつき、周りから一目おかれる存在だった。
彼らのような優秀者に囲まれた中でのキャンパスライフを、瑞穂とともに謳歌していた。
そして剛史と付き合い始めたのは、大学3年の終わりに告白されたことがキッカケ――
その時お付き合いしていた人と別れて数ヶ月経ち、卒論準備と就活に追われていた日々のこと…。