エリートなあなた


リラックスしている姿とともにする特別感に、心もホッとあたたまっていく。



かくいう私も、何度も披露しているスッピンにルームワンピ姿だけれど。



ほどよく気を許せる相手って、本当に心の安定剤だと思う…。



「真帆って長風呂派?」


「うーん、…これでも早く出たんですよ?

まあ…時間がある時は1時間は当たり前だから、長風呂好きは当たってますね」


ちなみに壁にかけられた時計を見ると、まだ20分くらいしか経っていなかった。意外とせっかち?なんて思いながら頷いた。



「えっ、そんなに風呂場で何すんの?」


「んー、読書とかマッサージとか…。でも、修平さんはカラスの行水!」


「えー、そうか?」


「ふふっ、そうですよ」


相変わらず横たわっている彼の隣へ座った。栗色の乱れた髪の感触を、撫でるように確かめる。



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