エリートなあなた
――というか既に、今日こそは抱かれたい、と言ってるようなものだけど。
お水を飲みながら周知に駆られていると、目の前の光景におののかされる。
「やっぱり本物と違うなぁ」と言って、修平さんは一気に缶の中身を煽っていたのだ。
「そ、そんなに一気に」
私の抑制する声なんか時すでに遅し。すっかり空となった缶だけをカウンターへ置いた。
すぐに腕をグッと取られて、私はなかば引っ張られるようにあとをついて行く。
バン、と大きくドアを開け放った先とは――大きなベッドに占有された寝室。
そのままベッド中央付近へ誘われると、彼がダウンライトの鈍い明りの中を進み、寝室の扉を静かに閉めた。
「そろそろ、真帆で満たして?」
振り返った瞬間――扇情的なダークグレイの瞳と妖しい声色に、ただ息を呑んでしまう。
ベッドへ上がった彼にルームウェアはあっという間に剥がされ、素肌をさらして触れられる。
「ッ、ア、ンンッ…」
瑞々しい音が2人きりの室内に響き、容赦なき攻め立てに漏れてしまう甘い声。