早河シリーズ第三幕【堕天使】
父の葬儀の跡に兄の宏伸と俊哉に身体を無理やり汚され、それからも二人の兄は莉央を求めた。気付けば莉央は自分を犯した俊哉を自ら求めるようになった。
(この人がいれば俊哉お兄さんを求めずにいられるの? この人を愛せるようになるの? 兄を愛した醜い私はいなくなるの?)
相澤の手で莉央のワンピースが脱がされる。下着も剥ぎ取られ、同じく裸体になった相澤と濃厚なキスを交わす。
莉央の太ももの内側には赤い跡がいくつも付いていた。それは相澤が付けたものではない。
彼女の白い肌を彩る赤い跡。
莉央がこんな羞恥な場所を晒した相手は誰だろう?
彼女が自分の所有物であると誇示するように誰かが付けたキスマークを相澤は指でなぞる。
『悔しいな。君をここまで淫らな女に教育したのは誰? ここにこんなにキスマークを付けたのは誰かな?』
相澤が何を悔しがっているのか莉央にはわからない。彼の質問に答える余裕のないくらいに、快楽を感じている演技をして相澤の問いをはぐらかした。
太ももの内側にキスマークを付けたのは俊哉だ。
昨夜、散々キスマークを付けられながら俊哉に抱かれた。昨夜の俊哉の様子がおかしかったのはこうなることを彼が予期していたから?
最後は相澤のネクタイで両手首を縛られた。手を拘束されたまま正面から何度も突かれ、相澤の汗が莉央の身体に飛び散った。
俊哉とは何もかもが違う。触れ方も舐め方も、キスも、自分の体内で獰猛に暴れているのは俊哉ではない男のモノだ。
気持ちが悪いのに気持ちが良い、きっとアルコールが回っていなければ、この行為は気持ちが悪いだけだった。酒を飲んでいて正解だ。
今日初めて会ったばかりの男にベッドで組み敷かれている。
俊哉に会いたかった。他の男に抱かれれば彼を忘れられると思ったのに、大間違いだ。
愛していない男を愛しているフリをしながら、愛している男のことを考えていた。ずっとずっと、そうやって。
相澤が果てるまで莉央は俊哉のことを考え続けていた。
(この人がいれば俊哉お兄さんを求めずにいられるの? この人を愛せるようになるの? 兄を愛した醜い私はいなくなるの?)
相澤の手で莉央のワンピースが脱がされる。下着も剥ぎ取られ、同じく裸体になった相澤と濃厚なキスを交わす。
莉央の太ももの内側には赤い跡がいくつも付いていた。それは相澤が付けたものではない。
彼女の白い肌を彩る赤い跡。
莉央がこんな羞恥な場所を晒した相手は誰だろう?
彼女が自分の所有物であると誇示するように誰かが付けたキスマークを相澤は指でなぞる。
『悔しいな。君をここまで淫らな女に教育したのは誰? ここにこんなにキスマークを付けたのは誰かな?』
相澤が何を悔しがっているのか莉央にはわからない。彼の質問に答える余裕のないくらいに、快楽を感じている演技をして相澤の問いをはぐらかした。
太ももの内側にキスマークを付けたのは俊哉だ。
昨夜、散々キスマークを付けられながら俊哉に抱かれた。昨夜の俊哉の様子がおかしかったのはこうなることを彼が予期していたから?
最後は相澤のネクタイで両手首を縛られた。手を拘束されたまま正面から何度も突かれ、相澤の汗が莉央の身体に飛び散った。
俊哉とは何もかもが違う。触れ方も舐め方も、キスも、自分の体内で獰猛に暴れているのは俊哉ではない男のモノだ。
気持ちが悪いのに気持ちが良い、きっとアルコールが回っていなければ、この行為は気持ちが悪いだけだった。酒を飲んでいて正解だ。
今日初めて会ったばかりの男にベッドで組み敷かれている。
俊哉に会いたかった。他の男に抱かれれば彼を忘れられると思ったのに、大間違いだ。
愛していない男を愛しているフリをしながら、愛している男のことを考えていた。ずっとずっと、そうやって。
相澤が果てるまで莉央は俊哉のことを考え続けていた。