いつから見えなくなっていたんだろう、自分と君への気持ちが。
誰かの幸せを願うことも大事だけど、彼と私は別々の道を歩んだんだ。
それならば、願える対象はもう自分しかいないのであろう。
理屈としてそうだし、もっと本音で言ってしまえば、私だって幸せになりたい。
その気持ちに素直になることで、いつの日か勝手に彼の幸せも思えるようになっているだろう。
時間が解決してくれるのは、きっと本当のこと。
その時が来るまで、私は何度か涙を流すのだろう。
時には彼の存在を欲して、本気で過去に戻りたいと、そう思うのだろう。
でもそれも、当たり前のことなのかもしれない。
だってこれは、ありきたりな、よくある失恋の中の一つ。
特別なことなんて何もない。
ああ、でも————