Sunshine Days
月乃のことは、好きだ。

何よりも大切に思うし、そばにいてやりたい。

だけどたまに、ものすごく苦しくなる時がある。

月乃のそばにいることが、苦しい。

「藤咲?」

「…じゃあ、春川によろしく。」

萩原に背を向けて、自転車に乗ろうとした。

「藤咲!」

突然大きな声で呼ばれて、ブレーキをかける。

「俺は日菜のこと、幼なじみだなんて思ってないから。」

それって…

「好きだから、日菜のこと。大切なんだ。だから、あいつが泣いたり、苦しんだりする顔、見たくない。誰にも傷つけられて欲しくない。」

そうなんだ…

「それだけ。じゃあな。呼び止めてごめん。」

そう言うと、萩原は春川の家の中に入っていった。

『好きだから、日菜のこと。』

何度も頭の中で再生される声。

春川は付き合ってる奴いないって言ってたし、二人が幼なじみじゃなくなるのも時間の問題かもな。

俺は最低だ。

二人みたいな幼なじみだったら、どんなに、なんて考えてる。
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