君は大人の玩具という。
隊員が再び言った。
「あの、看護師も麻酔科も足りないって」
「麻酔科はどうにかなるんだけどなぁ」
「それなら、私が!」
「え?」
今度は牧が目を見開く番だった。
「私、手術室看護師をしています。
千秋がオペに入ると伝えてください。
もう一人も、確保できると思います」
「わ、わかりました!」
千秋と言った女性は、
自分と同様誰かを呼ぶ連絡をした。
「驚いたな、まさかオペ看さんだったなんて。
オペ室で会ってるってことかな?」
「…もしかして、
消化器外科の牧先生、ですか?」
「そう!当たり!
知ってくれてたの?」
「あ、はい。
腕は一流だけど、底なしに軽い女好き…?」
「…」
腕は一流、だからね?
と、一応娘には念押しした。