絶対零度殿下からの隠れ溺愛は秘蜜の味。
「……んんっ……あのっ……もう、もうっ……良くないですか? 私っ……また」

 身体の奥に熱が溜り、また達しそうになってしまっていると訴えたルシアに、カミーユは黙ったまま頷いて黒い下着を脱いだ。

 そこにぶるんっと現れた存在感ある大きなものを見て、つい先程まで快感に夢見心地だったはずのルシアの心は現実に戻ってしまった。

(うっ……嘘でしょう。嘘だと言って)

 これまではルシアは脱ぐことはあっても、カミーユが彼の性器をさらけ出したことはなかった。もしかしたら、見間違いかと再確認したものの、目の前にあるのはまぎれもなく、芸術品のような身体を持つ彼のものだった。

 あれが、これから自分の中に侵入して来るなど、絶対に想像したくないような太さと長さを持ち、ルシアは信じられない思いで息を呑んだ。

「入れるぞ」

 だからと言って、ここまで来て彼から逃げてしまう訳にはいかない。

(大丈夫……大丈夫よ。鬼上司からの地獄の説教に比べたら、すぐに済んでしまうわ)

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