一夏夕涼み

「好きな食べ物か、カブとか?」

「カブってあの野菜のカブ?」

「そうだよ、美味しくて鍋とかに入れるとすごく美味しいよ」

「好きな食べ物がカブなのなんだか文香っておもしろういね」

直輝が楽しそうにケラケラ笑った。

「そんなにおかしい?そしたら直輝は何が好きなのよ?」

「俺はね、タコかなぁ」

「嘘タコが好きなの?たこ焼きとかじゃなくて?」

「うんタコの丸焼きとか最高にうまいぜ、うちの家は漁師だからな、よくタコは父ちゃんがとってくるんだよ」

「直輝の家は漁師をしてるんだかっこいいね」

「まぁな」と直輝が言い会話が進んでいく。

「そう言えば大志はこの夏休み何するんだ?」

拓弥が言った。

「いや、まぁいつも通り服作るかな、毎年の様にさ、全く当たり前のこと聞くなよ」

「いやまぁな俺たち来年が受験の年だろ?だから夏休みを思う存分遊べるのは今年しかないんだ、だからみんなでなんかしたいなーって思ってよ」

「いいね!いいね!なんだかすごく面白そう!」

桜が拓弥の話に食いついてすごく乗り気だった。

「けれどなんかするって何するか案はあるのか?」

「案か、うーん四国一周とかは?」

直輝は当然の様に提案する。

「それはハードすぎるだろっ!」

全員から総ツッコミをくらい直輝の案は却下された。
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