一夏夕涼み

 けれど実質遊んで過ごせる最後の夏休みか、直輝の案は無いが思い切ったことをしてみるのもありかもしれないな。

「こうやって考えてみると難しいね、なんかさ映画みたいなことがしたいね、ほらグーニーズとかさ」

俺がみんなに言うけれど反応が無い。

「おいマジ?みんなグーニーズ見たことない?」

コクコクとみんなが頷く。

「みんなグーニーズを知らずに生きてきたなんて人生損してるぜ、ほんと」

と言うことで焚き火を囲みながらグーニーズのあらすじをかいつまんで説明する、意外にみんなの食いつきがいい、なのでつい調子よく中盤まで話した。

直輝や拓弥は次にどんな展開が待ってるか急かすように聞くし、文香や桜はステフやアンディーのことにすいて聞きまくった。

「そんなに興味があるなら今か俺の家で観るかグーニーズ?」

満場一致だった。
全くこいつらは、文香も桜や直輝や拓弥と随分打ち解けていた。

「全くよ、そしたら火消してよ、スーパーかどっかよってアイスでも買ってこーぜ」

「おっいいねー大志今日はいつもにまして冴えてるねー」

拓弥が冷やかすので「うるさいっ!」と一蹴する。
< 26 / 30 >

この作品をシェア

pagetop