声が出た暁にこの想いを君に
着替えが終わり、彼が浴びているうちに温かいものでも、と
シャワーの音を耳にしながら、わたしはお湯を沸かしていた。
しかし、どうしたものか……
シンク横に
スティック珈琲、
スティックココア、
紅茶のパック、
と三種類並べたみたけど、どれがいいかな。
頤に手をあてながらしばし悩んでいれば、鍋の湯が沸騰してきた。
──おっと
火をとめて、箱に入るマグカップを開けてゆすぐ。
何かで応募した時に景品として当たったまま、使っていなかったから丁度良かった。
そして迷った三種類からは、珈琲をチョイス。
わたしのコップにも……ミルクたっぷりの珈琲。
テーブルに二つのマグカップを置いて座る。
スティックだけど淹れたての珈琲を見るだけで、雨に濡れた体があったかくなるような気がした。