早河シリーズ第五幕【揚羽蝶】

夏物語 あとがき

▼episode1.金魚鉢

 犯罪組織カオスの天才的ハッカー、スパイダーこと山内慎也の大学時代の恋物語。
悲恋でしたね。スパイダー、あなたにもこんな過去があったのね。

 カオス幹部にもそれぞれバックグラウンドがあり、スパイダーだけではなくスコーピオンやケルベロスにもカオスに入る前の過去があります。
スコーピオンの家族のことはスピンオフ作品の【失楽園】で少し語られていますね。

ケルベロスの過去話は色々とR指定が入るハード&ブラックな内容過ぎて、構想はあるけど文字として書きたくありません〜!!

 スパイダーがカオスに入った経緯はキングからの何とも脅しのようなブラックな勧誘でした。あれじゃあカオスに入るしかなくなります。
生きるか死ぬかの究極の二択で生きたいならカオスに入れ、うわぁ脅しかいっ!

 キングが静かなるぶちギレをした〈桜井物産裏金データ流出事件〉については、本編 第二幕【金平糖】第五章の場面で触れています。

キングに目をつけられたことが彼にとってラッキーなのかアンラッキーなのかはわかりませんね……。



▼episode2.人魚姫

 美月、松田先輩、隼人、莉央、佐藤さんの複雑すぎる五角関係模様。複雑過ぎるわー。相関図書くとこの辺りゴッチャゴチャしてる。

 早河シリーズではキーパーソンを担う美月ですが、彼女は誰からも好かれる天使のようなTHE、ヒロインな女の子……の立ち位置にいますよね。

だけど私は美月をイイコちゃんにはしたくなかったんです。イイコちゃんキャラは胡散臭くて人間らしくないと思えちゃうので苦手なんです。(苦笑)

 美月だって嫉妬もするし時には浮気もする。負の感情がない人間はいません。イイコちゃんヒロインキャラにだって絶対に負の一面があります。

美月だけでなく、なぎさや莉央など女性キャラを動かす時は特に「自分ならどうするか」を考えて小説を書いています。やはり同性のキャラは自分に投影しやすいんですよね。

 浮気はいけません!いけませんが、これをお読みの女性の方も、男性の方も、皆様すこーしだけ、美月の立場になって想像してみてください。……想像、いきますよ?

 心の中に忘れられない元恋人がいて、その人と過ごした思い出の季節はやっぱりその人を思い出す時がある。

それだけでも今の恋人に罪悪感があるのに、恋人は最近なんだか他の人のことを考えている気がして心はモヤモヤ。

他に好きな人がいるの?って恋人に聞きたいのに怖くて聞けなくてモヤモヤ。
そこに自分を好きだと言ってくれる一途で優しい人が現れたら……皆様どうします?どうします?

 そりゃあ松田先輩にコロッと行くでしょ!! 私ならコロッと落ちますわ!フンッ!
美月と同じ状況になったとして浮気しない自信は私はないですよー。

『私はコロッと落ちません!浮気なんて絶対ありえない!』と言い切れる人は強靭なハートの持ち主だと思います……。

 浮気はしちゃいましたけど、美月と松田先輩は最後までは致してません。

ここはどうしようかな〜とも思って、どちらでもとれるボカした表現にすることも考えましたし、私の中ではここまできたら最後まで……な方が雰囲気はあったんですが。
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