一ノ瀬さん家の恋愛事情。
「みいが好き。」

そう言われたとき、信じられなかった。

奇跡が起こったんだ。

それから二ヶ月、今日は初めて二人で休みの日にお出かけ。

いわゆる、デート。

付き合ってからすぐに期末テストやなにやら忙しく、それにプラスして終業式が終わってすぐ、クリスマスから我が家はお母さんが入院。

そして今年のはじめ、もう一人家族が増えたのだ。

わたしとなんと十七歳の差がある弟、日向。

もう可愛くて、可愛くて、家族でみんなメロメロ。

そんなこんなでバタバタしていてろくに会えてなかった私達。

それに加えて私と優ちゃんは学校も違うから、余計に会えない。

優ちゃんは生徒会に入っていて毎日忙しくて、私は最近クラスメイトのさくこと鈴原桜子ちゃんに誘われて、茶道部に入部。

だから一週間に一度会えればいいかなってくらいの頻度。

そんな優ちゃんが一週間前、一緒に帰った時にいった一言。

「来週の日曜、どこか行かない?」
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