一ノ瀬さん家の恋愛事情。
そして俺たちは大地さんの家がある日本に帰ることになった。

俺は日本に行くのは人生で二度目。

日本語は話せるけど、不安しかなかった。

そして大地さんの家にいたのが強烈な印象の一ノ瀬兄弟たち。

心配性で異常なほどのブラコン、シスコンな律兄。

口が悪くて単純で声がでかい真兄。

優しくて穏やかな優兄。

何考えてるのかよくわかんない玲兄。

そしてそんな男たちから溺愛されてる末っ子の唯一の女の子、愛姉。

最初は仲良くなんてなれるわけないって思ってた。

大地さんと母さんに心配はかけたくなかったから、二人がいる間だけ猫かぶっていて。

どうせ俺の本性を知ったらみんな迷惑になって、そんで俺のことを大地さんたちにチクってフランスに送り返される。

そう思っていたのに。

「おかえり。」

そう言ってくれる誰かがいる場所を俺にも作ってくれた。

本当に嬉しかった。

血は繋がっていないけど、本当の家族になれる。

そう確信したんだ。
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