一ノ瀬さん家の恋愛事情。
「ごめん!嫌だった?光原さんとかがそう呼んでたから…」

慌てたように謝る一ノ瀬君。

「ううん、嬉しい。」

不思議だね、好きな人に呼ばれるだけでこんなにも特別に思えてくる、私の名前。

「じゃあ、ひな、…いこっか。」

「はい、り、律君。」

まだまだ始まったばかりの私たち。

分からないことだらけだけど、ゆっくり、ゆっくり少しずつ進んでいこう。

二人で乗った、あの観覧車のゴンドラみたいに。


「律君、私も言っていい?」

私も、君に伝えたい。

初めての言葉。

「好きです。律君。」

「…っ…(可愛すぎだろ!)」


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