一ノ瀬さん家の恋愛事情。
「駅前に美味しいアイス屋があるんだよね!放課後行かない?」

「行く!フーちゃん、ありがと!」

放課後友達と転校初日に遊びに行けるなんて、嬉しい!

「よし、じゃあ決まりね!」


そして放課後、夕姫ちゃんとさくちゃんは部活があるらしく、教室を急いで出て行ってしまった。

「よし、いこっか!」

ヨーロッパのような前庭抜けると、桜が綺麗に咲き誇る並木道。

「みい!」

聞き覚えのある、優しい声がして、ふりかえると…

「優ちゃん!」

そこには制服姿の優ちゃん。

「どうしたの?」

「うん…なんか、大丈夫かなって。」

もしかして、心配してくれたの?

「ちょっとちょっと!お二人さん!あたしの存在忘れてませんかー!」

フーちゃんの声に、はっとする。

「久しぶり、一ノ瀬君。あたしのこと、覚えてる?」

「えっと、津田?」

「そうだよ、正解!津田冬奈。ミラと同じクラスになったの!ね、ミラ!」
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