一ノ瀬さん家の恋愛事情。
side優
昔からいつもそうだった。
父さんの海外旅行で買ってきてくれた、おもちゃの時計。
「俺、赤がいい!」
その時はやっていた戦隊モノにはまっていた真はまっさきに赤い時計に手を伸ばした。
「優は、青でいいの?」
「うん、青、好きだから。」
そう言って笑顔で青い時計を手にした俺。
その後、真がバスケに出かけたあとで部屋においてあった真の赤い時計をそっと腕につけてみたのは、秘密。
本当は、俺も赤い時計をしてみたかったんだ。
本当は、赤の、ヒーローになりたかったんだ。
だけど俺のポジションはいつだって青のヒーロー。
二番手で、真はいつもみんなのヒーローの、赤。
あの言葉だって、初めに言ったのは真だったっけ。
「俺さ、みいのこと、好きかもしんない!」
いつだってなんでも真に譲ってきた俺。
だけど、その気持ちだけは、譲れない。
俺が初めて、自分から心から、ほしいって思ったもの。
父さんの海外旅行で買ってきてくれた、おもちゃの時計。
「俺、赤がいい!」
その時はやっていた戦隊モノにはまっていた真はまっさきに赤い時計に手を伸ばした。
「優は、青でいいの?」
「うん、青、好きだから。」
そう言って笑顔で青い時計を手にした俺。
その後、真がバスケに出かけたあとで部屋においてあった真の赤い時計をそっと腕につけてみたのは、秘密。
本当は、俺も赤い時計をしてみたかったんだ。
本当は、赤の、ヒーローになりたかったんだ。
だけど俺のポジションはいつだって青のヒーロー。
二番手で、真はいつもみんなのヒーローの、赤。
あの言葉だって、初めに言ったのは真だったっけ。
「俺さ、みいのこと、好きかもしんない!」
いつだってなんでも真に譲ってきた俺。
だけど、その気持ちだけは、譲れない。
俺が初めて、自分から心から、ほしいって思ったもの。