彼の溺愛の波に乗せられて
野良猫
「ごちそうさまでした」

ここは、イタリアン系のバル。

地中海を彷彿とさせるオシャレな店内が特徴的でフォトジェニックな雰囲気の中、本格的なピザやパスタが食べられると人気の店『Azzurro(アズーロ)』。

オープンしたばかりのここは、スタッフもそろいに揃ってイケメンだらけだ。

顔の審査もあるのかも。


私は五十嵐 雅(いがらしみやび)25歳。

153センチで、髪はメッシュが入ったのボブヘアで前髪ごとセンターから耳にかけてる。

仕事はジムのインストラクターをしていて、親友の中塚 愛莉(なかつかあいり)に仕事帰りに捕まえられてここに連れてこられた。

Azzurroを出て駐車場へ向かい私の愛車に乗り込む。
この車は一つ違いの兄、凌雅(りょうが)のお下がり。

ホワイトの国産の大型SUV。
中古で買った年式の古いモデルで、それがカッコ良かったりする。
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