彼の溺愛の波に乗せられて
〜雅side〜

「たっくん!」

私は家に帰るなり朝から寝ぼけたたっくんに大声で話す。

「アメリカ西海岸のサーフィンのイベント見なきゃ!」

「は?」

「天寿が出るの!」

「てんじゅ?」

「鎌田 天寿! たっくんがスポット教えたの、天寿だよ!」

「嘘だろ!?」

たっくんは飛び起きた。
さっちゃんは爆睡してる。

「本当! なんかゲストで出るんだって!」

「そりゃ大変だ!」

そう言ってさっそくリビングに行って番組表をチェックし出すたっくん。

「あった! これだ! 明後日、LIVEで放送されるぞ!」

「録画して!」

「ど、どうすんだこれ?」

「えー!? 私もわかんなーい! さっちゃんは?」

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