彼の溺愛の波に乗せられて
「そのうちちゃんと挨拶したかったから、良かったよ。早くに会えて」

「ふふふ。ちゃんとしてるんだね。雅人たちとは大違いだ」

たぶん兄貴たちはまだちゃんとした彼女いないだけだろ。
俺だって、雅の親にくらいだよこんな挨拶しようと思ったのは。

「はは。そうか」

「天寿、乗ってきていいよ? 私適当に浮いてるから」

「んじゃ行ってくる」

ちょうどいい波も来たところで俺はそれに乗る。

すると、みんなもいつの間にか見ていたようで拍手されてしまった。

気まず。

その後も何回か乗って雅に声をかけてマンションに戻ることにした。

二人でシャワーを浴びる。

抱きたい。
でもさすがにがっつきすぎだよな。

湯船に入りながら悶々と葛藤する俺。



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