彼の溺愛の波に乗せられて
しかもだ。
しかも。

なんと優弥くんが雅人から聞きつけて雅人たちの車に乗ってきた。

現地に着き優弥くんを見て天寿もさすがに顔を引き攣らせていたけど、大人だからかグッと堪えていた。

愛莉はイケメンが増えたと喜んでたけど。
三人を独り占めできたとか言って。

そしてみんなでリフトに乗って上まで向かう。

ここでも一悶着。
誰が誰と乗るだの何だのって。

「天寿くん。俺と勝負しよう。雅ちゃんをかけて」

優弥くんが早速上まで登ると天寿に挑発する。

え!?
いや、天寿!

優弥くんはこう見えてかなりスノボー上手いぞ!?
雅人も凌雅も上手いけど、それ以上だ。

さすがの天寿も…

「いいよ」

天寿はすぐにサラッと答えた。

「ちょっ! 天寿!」

何を勝手に!

「んじゃシンプルに先に下まで滑り降りた方が勝ちな」

「優弥くん!」
< 241 / 301 >

この作品をシェア

pagetop