彼の溺愛の波に乗せられて
私の静止も無視してバチバチと大人気なく火花を散らせる二人は、面白がってる雅人たちのゴーサインと共に一気に滑って行ってしまう。
私たちも慌てて後ろから着いていく。
「ちょっとー!」
「ギャハハハ! こりゃおもしれー!」
雅人達もどこから出したのか私たちを追い越して、カメラを片手に二人を追いかけて行った。
てかはっや!
そしていつの間にか見えなくなった男たち。
下まで滑っていけばそこには、四つん這いになって項垂れている優弥くんと、ニヤニヤ笑っている天寿。
それを爆笑しながら動画に納める雅人と凌雅がいた。
「雅、見てみろこれ」
そう言って雅人が撮った動画を見せてくれる。
「雅人ー!」
優弥くんは四つん這いのまま片手をあげて叫んでいる。
そして動画を見れば、ぶっちぎりで天寿の勝利する姿がバッチリ撮られていた。
「優弥。諦めろー」
なんて言って雅人は大爆笑だ。