彼の溺愛の波に乗せられて
「いや…。ただ夢中でやってただけだよ」

「何かに夢中になれるってすごいじゃん」

「雅もだろ」

そんな比べ物にならないよ。
私は得意なものを選んだだけだし。

「カッコいいよ。天寿は」

「今あんまり可愛い事言うなよ」

「ふふふ。好き」

「雅ー。事故るぞ俺ー」

「ははは! カッコいい」

「帰ったら覚えとけよお前」

「好き好き好き好きー」

「絶対抱く。絶対抱き潰す」

ははは。
でも天寿は優しいからこんな事を言っても結局は私に無理させないのを知ってる。

「お前、信じてないだろ」

「え?」

あ、嘘。

「今日は俺、加減しないよ」

そう言ってガラッと雰囲気を変えて妖艶に囁かれる。

私はやってしまったらしい。

そして家につくなり天寿は宣言通り私を抱き潰した。

甘く優しく。

天寿から与えられる快感の波に乗せられて、二人だけの世界に連れて行かれれば、愛を囁かれながら私の体力が限界を迎えるまで、声が枯れるほど鳴かされた。
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