彼の溺愛の波に乗せられて
女の子扱いされると逆にどうしたらいいのかわからなくなる。

家では兄たちは相変わらず容赦ないし。

ちなみに私が働いているジムも女性会員のみのジムなので、スタッフも全員女性だ。

唯一ジムのオーナーは男性らしいが会ったことはないし、誰だかもよくわかってない。


「めちゃくちゃイケメンだったね!」

愛莉が助手席ではしゃいでいる。

「あはは。そうだったね! 私はそれよりもパスタが美味しかったけど」

「それもだけどさー。本当に雅は男に興味ないよねー」

「兄貴たちで腹いっぱい」

「いやいや、違うでしょ。甘酸っぱい恋したいでしょうよ」

「どうせみんな私の事なんて女としてみないし、見られてもどうしたらいいかわかんないもん」

もうあんな思いしたくない。
< 3 / 301 >

この作品をシェア

pagetop