彼の溺愛の波に乗せられて
クククク。
なにあれ。

めっちゃ警戒されてんだけど俺。

まぁいいか。
あっさり振られたわ。

気強そうだなありゃ。
ははは。
面白い。

そしてクスッと笑えば少し離れた場所から彼女がまた俺を見ていて目があった。

俺はとりあえず手を上げてみる。

するとペコっと会釈をする彼女。

なんだ?
そこは無視じゃねぇの?

わかんねぇな。
野良猫か?

興味ありそうだと思ってこっちから近づけば逃げてくみたいな。

向こうの女はガンガンあっちから来るし、俺から声をかける事はなかった。

だからか、あんな警戒心剥き出しの態度は余計にどうにかしたくなるもんなんだと気づいた。

まず、野良猫について調べてみるか。
そして俺はまた波に乗る。

気持ちいい。

< 46 / 301 >

この作品をシェア

pagetop